フランスから妹家族がやってきた
10月の半ばから10日間ほど日本に滞在した。今回の目玉はフランスから妹家族も一時帰国することである。
私には妹が二人いる。世の「真ん中」生まれが全員そうなのかは定かではないが、2番目の妹は昔から自由奔放だった。3人姉妹で一番頭が良く超一流大学に進学した。しかし、大学卒業後は会計士になってほしいという親の願いを一蹴し、フランスに行ってしまった。そして20代での結婚、妊娠。20代で2児の母となった。若くして結婚、妊娠と聞くと相手の男はろくでなしなのではとあらぬ心配をしてしまいそうだが、全く心配はいらない。相手の男性は「超」が3つつくぐらい素晴らしいのである。
- 「君の後片付けをするのが楽しい」と整理整頓を自主的にしてくれる。妹曰く、気づくと家がキレイになっているとか。
- 離乳食から大人の食事まで作れる。
- 妻の実家で皿洗いまでする。妹はその間ぼーっとしている。
- 妹の仕事にものすごく理解がある。超協力的。
- 穏やか。一度、妹と大喧嘩した時に家を飛び出していったそうだ。しばらくすると、仲直りしようと、花束を抱えて帰ってきたそうな。
2番目の妹は世間一般からみてもだいぶ我儘な方である。勝手気ままに生きている妹にここまでつくす旦那さんはいないということで私たち家族の見解は一致している。スカイプで母は孫の近況報告そっちのけで「旦那さんを大事にするのよ」と毎週釘をさしている。
そんな妹家族が7年ぶりにやってくるということで母は大いに張り切っていた。長女の私の扱いなど雑なものである。とにかく次女の旦那を歓待しなくてはいけないのだ
夫婦だけで寝る
よくフランス人は子供を夫婦とは別室で寝かせると聞く。これは本当である。7年前に来た時も、まだ1歳半と3歳半だった子供たちとは別に妹夫婦は寝ていた。しかし今回は事情が違う。なんせ長女の私と子供も実家にいるのだ。万が一にそなえ屋根裏にも寝れるようにしておいたが、
もう結婚して10年もたっているのよ。夫婦だけで寝たいなんてそんなこと言うわけないわよ。
とすっかり母は油断していた。しかし、妹家族が到着し大いに盛り上がった後、屋根裏に布団を妹夫婦と運んでいる。フライトで疲れているだろうに何をしているのか聞くと、
子供たちとは別に寝たいって言うのよ。
それだけいうと母は力なく去っていった。妹夫婦以上に疲労しているとしかいいようがなかった。
夜風に吹かれて散歩したい
私が行った頃はちょうどストリートジャズフェスティバルが開かれていた。ジャズ好きであれば楽しい季節、ジャズ好きでなければ単に人混みでイライラするだけである。
すでに午後6時を回った頃、妹家族が帰宅してきた。まったりと夕飯をともにし、さあテレビでも見るかという頃に急に
彼が一緒に散歩したいって言うの。出かけてくるね。ジャズも聞けそうだし、夜風にあたりたいんだって。
ちなみにこれは質問ではない。行ってもいいかな?ではなく、子供たちはもちろんおいとく前提である。もう子供たちは手がかかる年齢ではないので、かまわないのであるが、7年前も「ちょっと出かけてくるね」と夫婦だけでどこかで行ってしまったそうなので、夫婦の時間確保は死活問題なのであろう。
さて、午後8時ごろに出かけて行った妹夫婦。10時になってようやく帰ってきた。
なにしてたの?と聞くと散歩してたんだとか。ほとんどお店もしまりジャズも聞けなかったから残念だったとのこと。じゃあ2時間何をして時間をつぶしたのか聞き返したかったが禅問答になりそうだったのでやめておいた。
ちなみに主人に「2時間あったら何をする?」と聞いたら「酒を飲むか、眠る」と即答だった。もっとやることが他にあるだろう。
夫婦2人で夜風に吹かれてJAZZを聞くことは当分なさそうだ。